男装彼女

依頼

side 千
「千お嬢、組長がお呼びです」

「ん、了解すぐ行く。」

なんだろう。
言ってなかったけど、あたしの家はあれだ。
蒼威組という、世界No.1のヤクザだ。
ちなみに、萌の家もヤクザだったりする。
萌はも軽く喧嘩しちゃう。
でも馨はめちゃくちゃ強い。
まぁ、あたしの方が強いけど。
馨は萌の家の次期組長。
あたしの家の次期組長は兄貴だ。
あたしは、その補佐。

「お父様、千です。」

「おー!!!!入れ入れ!!!!早く入れ、今すぐ入れ!!!!」

わかったから、入るから。

「失礼し....

「千ーーーー!!!!」

うわぁっ!!!!」

誰かが抱きついてきた。
まぁ、大方予想はついているんだけどね。

「泪(るい)暑い」

ベリべりと泪を引きはがす。

「うー....」

今にも泣きそうな顔をしてあたしを見つめるこの男。
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