君とお絵かき
その沈黙を破るのは、やはり蓮ちゃんだ。
「まっ!絵が書けなくなるなんて、そんなことないよね~っ!」
これまた元気よく、蓮ちゃんは言った。
こうしている間に、蓮ちゃんの絵も私の絵も出来上がっていた。
我ながら上手いと思ったのは秘密である。
「えっ、上手ッ。」
「そんなことないって!」
蓮ちゃんは驚きながら笑う。
からかっているのかな?
「蓮ちゃんだって、これ、凄いじゃん!」
蓮ちゃんの絵は、星空の中、上を見上げてる少女の絵だった。
やっぱり、蓮ちゃん、上手い。
「大体同じ感じの絵だね!」
私が少ししょぼくれたのを気にしたのか、それとも何の気遣いもなく言っているのか、多分、何も思ってないのだろうけれど。
それでも、いいのだ。蓮ちゃんと一緒に絵を書けることが、楽しいのだ。
私達は絵を見せ合いながら笑っていた。