君とお絵かき




休み時間になった。私は絵を書いていた。



ちらっと左を見ると柊さんが私と同じように黙々と絵を書いていた。


(声·········、書けてみようかな。)



「柊さん、絵を書くのが好きなんだよね?私もなんだ、一緒に書いてもいい?」




「あっ、長瀬さん、うん!」




こうして、二人で絵を書いているうちに、私達は名前で呼びあったり絵を見せ合ったりなど、段々と打ち解けていった。




入学して何週間かたった。


今日は、席替えがあった。



「蓮ちゃん、席近いね!」


「あ、本当だ。よかったぁー!」



幸い、莉桜とは席が離れずにすんだ。

二人で顔を見合わせ、笑い合う。




「ところで、もうすぐ仮入部だね。」


「あ、そういえば。莉桜は、何部に入る?」


「私は、美術部に入ろうと思ってるんだー。蓮ちゃんは?」


「えっ!私も美術部に入ろうと思ってたんだ、偶然だね!」


「やっぱり、大好きな絵が部活中も書けるなんて、最高だしね。」


「だよね!そうだよねー!」



二人は笑いながらスケッチブックに絵を書いていた。




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