君とお絵かき
「「キーンコーンカーンコーン」」
「·····!?あ、休み時間か·········。」
少しうたた寝していた莉桜は、おもむろにスケッチブックを取り出し、絵を書き始めた。
「柊さん!絵を書くの、好きなんだよね?」
「あっ、長瀬さん····!はい!」
「一緒に絵、書いてもいいかな?」
「もっ、もちろんです!」
そういってきたのは、蓮さんだった。
(声を掛けてもらえるとは、思ってなかった·········)
内心ドキドキしながら、蓮に笑顔をみせた。
「よろしくね。」
蓮も微笑んでかえす。
(あ·········、なんか、仲良くなれそうだなぁ······。)
不安だらけの中学校生活が、一気に楽しみに変わった気がした。