君とお絵かき
「·········っと。」
その前に着替えなきゃな、と思い、ハンガーに掛かった制服を取った。
「───やっぱり辞めようかなぁ。」
莉桜は、今蓮の家の目の前にいる。
でも、なんかインターホンを押す気がしない。
「今日はもう帰ろ。」
「·········蓮ちゃんだって放っておいて欲しい時もあるよね。」
そう言ってメールを送るのも辞めた。
「急がないと学校に遅れちゃう!」
莉桜はパタパタと走っていった。
──────蓮がどんなに悩んでいるかも知らずに·······