君とお絵かき
「嫌だ·····。」
階段を登りながらつぶやく。
本当はまだお腹がすいていた。
「かっこ悪い····私·······。」
お母さんにご飯を食べさせてもらって
莉桜にも迷惑かけて
我が儘ばっかりで
手も動かなくて
大事な事も決められなくて·········
「あぁぁあ·········っ。」
考えれば考える度自己嫌悪してしまう。
「かっこ悪い···!かっこ悪い········っ!!」
────何で、私はこんなにも醜いんだ。
こうなればもう、何もする気が無くなってくる。
「ははは·········。」
じゃあ、受ければいいじゃん。
手術。
手がなくなったっていいじゃん。
変わらないじゃん。
そうだそうだ。
受けよう。
受けちゃおう。
大丈夫だ。成功するさ。
受けちゃおう。受けちゃおう。
「莉桜········私、受けるよ·····。生まれ変わるんだぁ········。」
精神が不安定になった蓮は、お母さんの所へ歩いていった。