君とお絵かき
「握ってたら、何か変わるの?」
「変わるよ。でも、私が変えるんじゃないの。蓮ちゃんが、自分で変わるの。」
「へぇ。」
実際に聞いていたら意味の分からない会話だろうが、これは夢だからと、蓮は特に気にしなかった。
「じゃあ、起きたら絵が書けるんだね?」
「それはどうかな。」
私の問い掛けに莉桜は悪戯っぽい顔
をし、笑う。
「だって、治るっていったじゃん。」
その顔に少しムッとし、強気に返す。
「違う違う。さっきも言ったでしょ?私が変えるんじゃなくて、蓮ちゃんが変えるの。自分で。」
「どうやって?」