君とお絵かき
後で医者から聞いた話だが、これからする手術は前の手術の延長らしい。
「はぁ·········。」
ため息が漏れる。
病室の脇付いている鏡には、沈んで暗くなった私の顔が写っている。
「また、こんな気持ちになるなんて·····。」
これじゃあ前の手術の前と何ら変わらない。
莉桜にまた、心配を·········。
「ううん。そんな事ない!」
今思えば、莉桜があんなに慌てて電話していたのも、この事を知っていたからなのだろうか。
迷惑じゃ、ないよね·········?
話したい。莉桜に。
この事を。
「こんな事で·····。」
こんな事で泣いていちゃ駄目だ。
....
こんな事という小さな事ではないんだけど。