君とお絵かき
ピッピッピッ·········
私を載せた手術台の上。
無機質な音が響く。
「はい、これから麻酔を打ちますね。」
「すぐ眠くなるからね。」
「終わったらもう退院だからね。」
「はーい。打ちまーす。」
医者や看護婦達の声が聞こえてくる。
今すぐにでもこの手術台から起きて逃げ出したい。
それぐらいの不安に駆られた。
怖い。嫌だ。
もし、身体が動かなくなったら。
もし、もう起きる事が無かったら。
恐ろしい事を、最悪の事態を。
考える。考える。
想像しただけで、涙が出てくる。