縁結び承ります!
ピシッ
その男が現れた瞬間、私は固まった。
最悪だ。
シュークリームによって忘れ去られていた怒りが復活してしまった。
だって、
私のことを『バカ女』呼ばわりしたやつだったんだから。
私のイライラの原因。
まさしく張本人!
向こうも此方に気が付いたらしく、眉間に皺がよった。
「お前...さっきの...。」
「....先程はどーも。」
お互い険悪なムードになる。
オロオロするカノン。
だが、一人空気を読まない強者がいた。
「あれ、菅野さんとセイヤって知り合いだったの?」
「誰がこんなバカ女と」
「誰がこんな礼儀知らずと」
ハモった。
「真似すんじゃないわよ!あとバカ女は止めて!」
「うるさい。バカ女。」
「...っ!?」
あまりの態度に喧嘩が勃発しようとしたが、頼君によって止められた。