縁結び承ります!
とりあえず、話でもしませんか?
_______________
________
_____
「誰か、嘘だと言ってれ。」
「まーだ言ってんの?
ユカリから口走ったことなんだから、
腹くくって諦めなさいよ。」
机に突っ伏して嘆く私を指でつつくカノン。
「あ、そうだ。」
思い出したかのように急に呟くカノンに私は返事をした。
「....なんだね。」
至極、やる気のない声で。
「いや、....。
今、こんなこと言うのもアレなんだけどさ....。」
「なによ、そんなに躊躇って。」
「...私の部活の後輩があんたに会いたいんだってさ。」
「...」
なるほど、さっそく来たか。
「...及川君、呼ぶ?」
躊躇いがちに聞かれるとなんだか申し訳なくなる。
「放課後、その後輩と会うからカノンはその子と話つけといて。」
あっちの男は私が連れてくから、とは言わなかったがカノンには伝わってるだろう。