縁結び承ります!
「....はぁ、神様って不公平だ。」
「ん?なに?」
「いや、なんでもない。」
カノンとグダグダ喋っているうちにチャイムが鳴った。
「あ、やばっ!」
カノンは慌てて自分の席に返っていった。
「ホームルーム始めるぞ!」
ドアを明けて担任の先生が入ってきた。
松本先生だから、マッさんと呼ばれている。
マッさんの話をよそに、私は外を眺めていた。
こないだの席替えでちょうど窓際の一番後ろの席になれたんだ。
日当たりもいいし、グラウンドも見渡せる良い席だ。
まぁ正直言うと、私はグラウンドなんか見渡せても、ときめく恋が始まるような可愛い女の子ではない。
こんな風に空を眺めるのが好きなのだ。