蓮月~ハヅキ~

女子会…?

「真鶴ちゃんっていますか??」



入学式から数週間が経ちやっとクラスにも、意味わかんない担任にも慣れてきたあたしの耳に、突然可愛らしい声が聞こえてきた。




振り向くと、そこにはとてもとても可愛い男の子が……男の子!?




え?ちょ、待て待て待て待て、落ち着けあたし。はい、息吸ってー吐いてー吸っ…ゲホンゴホン。



あたしの振り向いた先にいたのは、長い焦げ茶色の髪を揺らし、ふわりと微笑む美少女…いや、美少年。




え?なんで男の子ってわかったか?
男子の制服着てるからだよ。ばっちりズボン履いてるしね。




いや、もしかしたら男子の制服を着ている女の子かもしれない。




そう…ここは真剣に


「貴方は女ですか?男ですか?」




「…………。」



あれ、失敗した?ダメだったパターンですかい!?



彼…いや、彼女は俯いてしまった。



彼女でいいのか…?と考えているあたしは馬鹿である。



しょうがないよね、こればっかりはどうしようもない。
治んないしね、馬鹿は。



あれ、あほが治らないんだっけ。



わかんないからいいや…ってまた話脱線してるよ!!



あたしが頭を抱え1人で唸っていると、彼…彼女がいきなり震えだした。



ヤバい、怒らせちゃったか?
…そりゃ、女か男か聞かれるのはいい気しないよね、うん。




しかも目の前でいきなり頭抱えだしたら怒るどころか、ドン引きだよね。



あたしだったらドン引きするよ、絶対に。
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