蓮月~ハヅキ~
「蓮月の事で話があってねー」
ようやく飲み込めたらしい藤ちゃんがこっちを向きながらそう言う
宮本くんの事…?
あたし何かしたかなー。全く見に覚えがないです
「あ、真鶴ちゃんが何かしたとかじゃないんだよ」
藤ちゃんはあたしの考えている事がわかったのか、少し慌ててそう訂正する
「ただ…僕が気になる事があってね?」
「気になる事?」
そう尋ねると複雑な表情を浮かべる
「あのね…真鶴ちゃん、君、蓮月の事――――」
“覚えてないの?”
「――え?」
サアアッと風が吹き藤ちゃんの言葉をかき消した
最後の言葉が聞こえなかったあたしは、ただ、ただ藤ちゃんを見つめる事しか出来ない
…ねえ、今なんて言ったの。藤ちゃん
なんて聞けるわけもない。だって、だって藤ちゃん……泣き出しそうな顔してる
あたし最近人の悲しそうな顔とか泣きそうな顔しか見てないんだよ
なんでそんな泣きそうなんだよ、藤ちゃん……ん?
「ねえ、藤ちゃん」
あたしが呼び掛けると顔を上げてあたしを見つめる
「あのね……名前なんて言うの?」
「は?」
ようやく飲み込めたらしい藤ちゃんがこっちを向きながらそう言う
宮本くんの事…?
あたし何かしたかなー。全く見に覚えがないです
「あ、真鶴ちゃんが何かしたとかじゃないんだよ」
藤ちゃんはあたしの考えている事がわかったのか、少し慌ててそう訂正する
「ただ…僕が気になる事があってね?」
「気になる事?」
そう尋ねると複雑な表情を浮かべる
「あのね…真鶴ちゃん、君、蓮月の事――――」
“覚えてないの?”
「――え?」
サアアッと風が吹き藤ちゃんの言葉をかき消した
最後の言葉が聞こえなかったあたしは、ただ、ただ藤ちゃんを見つめる事しか出来ない
…ねえ、今なんて言ったの。藤ちゃん
なんて聞けるわけもない。だって、だって藤ちゃん……泣き出しそうな顔してる
あたし最近人の悲しそうな顔とか泣きそうな顔しか見てないんだよ
なんでそんな泣きそうなんだよ、藤ちゃん……ん?
「ねえ、藤ちゃん」
あたしが呼び掛けると顔を上げてあたしを見つめる
「あのね……名前なんて言うの?」
「は?」