パレット
「おはよー!カオリ」
「おはよー!トモちゃん」
「ねぇ、カオリ。
一体どうなってんの?」
「なにが?」
「田中先輩とよ!」
「んー…ちょっとね。」
「ちょっとって!?」
「あのね…」
田中先輩との屋上でのやりとりを話した。
黙って聞いていたトモちゃんはなんだか悲しそうだった。
「トモちゃん…
私ちゃんと分かってるよ
田中先輩の気持ち知ってるのに甘えてる事も…
利用してる事も…
でもね…ちょっと分かんなくなってきたんだ。」
「なにが?」
「田中先輩は…
私を女の子として扱ってくれて…
一緒に居るとすごく落ち着くし、楽しいの。
少しだけ好きになってる」
「タケルの事は?」
「…昨日ね、デートから帰ってきたらタケルが部屋に飛び込んできたの。
田中先輩とデートしてるとこ偶然見たらしくって」
「タケルは何て?」