パレット
6,赤と赤 まじわってひとつ
「カオリどうした?
しっかし屋上に来るの久しぶりだな?」
「ごめんね、呼び出して」
「んで?何?」
「……」
「はぁー、ここまでか」
「えっ」
「カオリが今、何を言おうとしてるかぐらい分かるよ」
「先輩…」
「あーぁ、結構イイ感じだったのにな。
やっぱアイツじゃなきゃ駄目か?」
「…ごめんなさい
本当にごめんなさい…」
「仕方ないな…まぁ最初から分かってたけどな。」
「…」
「なぁ、アイツにちゃんと言わなきゃ駄目だぞ。
カオリの気持ち」
「…うん。ごめんなさい。先輩の気持ち利用して」
「あー、泣くな!
…そりゃ俺だってへこむけど、お互い様だろ?
俺だってカオリの気持ち分かってて、弱ってる時に近づいたんだし」
「でも…」
「じゃぁさ、みっともないって分かってんだけど最後にイイか?」
「?」