愛しています
凌君は一体、どんな方法で解決させるんだろ。

『あ、歩??』

いきなり電話が掛かってきた。

勿論、凌君から。

「うん」
『もう終わったから、帰ろーぜ』
「大丈夫だったの??」
『あぁ。後は本人が上手くやってくれるよ』
「一ノ瀬君??」
『そうだよ』

それから靴箱に集合とのやり取りをして電話はそこで終わった。

数分して靴箱に凌君が来る。

「何したか気になるって顔だな」
「まぁ、それは気になるでしょ。いつもいつも魔法みたいにさーパパっと解決しちゃって」
「そんなねーよ、たまたま」
「とか言って」

今までどれだけの事を一人で解決してきたのか。

なにもが完璧だった。

「まあ、暇な時にサッカー部見に行けよ」
「へ??」
「変わってるはずだから」

そう風の音と一緒に聞こえてきた。

私達はいつものごとく、同じ道を歩く。
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