愛しています
私の隣のクラスには一人とても変わった女の子がいる。

日高 陽菜(ひだか はるな)ちゃん。

良くわからない人だ。

みんなその子に恐怖を持っている。

なんとも、目つきが悪いとか。

だから誰も近づかない。

いつも一人でいるらしい。

って、言うのを耳にした事はあった。

「歩ちゃん」
「い、一ノ瀬君っ」
「うん、俺」

と、一ノ瀬君は笑いながら言う。

「あの、どうかしたの??」
「今日の放課後空いてないかなって」
「え??」
「もしも空いてるんだったらちょっと付き合ってほしんだけどさ」
「え、私はなにも…」
「そっか、じゃあご飯食べに行こ」
「え…」

男の人とご飯…。

凌君以外初めて…。

「どうかな、俺、歩ちゃんにどうしてもお礼がしたくて」
「え、お礼??」
「部活の」
「あ…あれは、」
「とにかく今日終わったら俺んとこ来て」

そう言って一ノ瀬君は私の前から立ち去った。

お礼って…。

私はなにもしてないよ…。

したのは全部、凌君…。


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