eternal Lovers
名前が訊けただけで俺は幸せだった。
でも…彼女は浮かない顔をしている…俺、軽い男に思われたかな…。
そうしているうちに境内に着き、俺たちは階段に腰掛けていろんな話をした。
俺のことも話せたし、かなみちゃんはお喋りが好きみたいで、訊かずともいろいろ話してくれた。
毎朝顔を見て声を聞いてるだけだった、遠かった憧れの彼女が、目の前にいる。
夢じゃないかと思うぐらい。
一目惚れとか、らしくないけど…俺の恋には変わりない。
こんなに幸せなら、一目惚れも悪くはないな…
…あれ?そういえばこの子、友達とはぐれてるって言ってたよな…?
連絡…取ってなくね?
「そういえば、友達には連絡したの?」
「ああっ、すっかり忘れてた!!」
意外におっちょこちょいなんだな…
メールを打つ彼女を俺は微笑ましく眺めていた。
なあ…よくよく考えたら、これ逃したらチャンスって言うチャンス、もうないんじゃない?
ダメ元でも…やってみるか…
でも、どうやって…?
話じゃ切り出すタイミングが分からないし…
俺は彼女の顔を眺めながらあれこれと考えた。
…綺麗な顔してるな…
彼女がメールを打ち終わったと同時に、俺は考えるより先に行動に移していた。