eternal Lovers
「えっ………」
突然すぎて、キス=好きってことに気づかなかった。
あたしの頭の中はパニック通り越えて真っ白。何も考えられない。
「俺、一人暮らし始めて、最初はちゃんとした朝ご飯食べてたけど、途中からめんどくさくなってきて。
それでコンビニ行くようになったんだけど…そしたら華奈美ちゃんがいて。
毎日行ってるうちに華奈美ちゃんの笑顔を見れると1日中幸せで、だんだんそれが好きになってるって気がついて。
…そして今朝、華奈美ちゃんがお祭り行くって話してたから、ダメ元で来たら偶然ぶつかっちゃって、
今日逃したらまたいつもの毎日に戻っちゃうって思って…
ごめんね、いきなり。」
しばらく沈黙が続いた。
今の津川さんの話はまともに頭には入ってない…
でも、断ってこれから毎朝微妙な状態でいるのも…
あたしは重い口を開いた。
「少し…考えさせてもらっていいですか…?」
「あ、うん。そんな無理にとは言わない。
俺は言えただけでだいぶ満足してるから。」
「はい…。」
「…あ、じゃあさ、俺の携帯のアドレス教えるよ。それで返事くれる?」
「はい…。」
あたしはただ頷くばかりで、頭が回らなかった。
とりあえずアドレスを交換した時だった。
「華奈美ー!!」
茉実…那由…愛樹…。
「もう、あんた何一人ではぐれてんの?」
「めちゃくちゃ心配したじゃん!!」
「ごめん…。」
「あ、お友達来たみたいだね。それじゃ。」
「あ、はい。」
そうして津川さんは何事もなかったようにあたしたちの元を去っていった。