eternal Lovers
「ねえー、華奈美。明日浴衣で行く?」
「浴衣に決まってんじゃんー。愛樹浴衣着ないの?」
「着たいんだけどさあ…昔のだからもうちっちゃいんだよね。」
「マジ?じゃあ、買っちゃえばいいじゃん!」
「じゃあ、放課後一緒に見にいこ~!!」
「いいよ!したらみんなで行くべ!」
みんな、バイトがなかったから、4人で愛樹の浴衣を見に行くことにした。
とりあえず学校の近くの服屋さん。
ウチの学校は周りにいっぱいお店があるから、帰りに服買うとか余裕だし。
せっかくみんなで見に来てるから、みんなで愛樹に浴衣選んであげなきゃ。
まだ付き合いは短いけど、お互いの好みとかは知り尽くしてるから、
愛樹に似合う可愛いのを選べる自信はある!
「愛樹の浴衣、紫にしよーよー。」
「ちょっと茉実!あんた自分の好みで言ったでしょ!」
「あ、やっぱバレた?ほんとはあたしが欲しいんだよね。紫の浴衣。」
「じゃあ一緒に買っちゃえばよくない?」
「うーん、どうしよっかなあ…」
「ねえ~、那由ちゃーん。幼馴染のよしみとして選んでよー。」
そう、那由と愛樹は家が近くて、お互いに幼馴染同士。
あたしと茉実とは全然、別なんだけど。
「えー!?なんであたし!?責任取らないよ?」
「いいから~!!早くしないと華奈美に怒られっちまう!!」
「は?何であたしが怒んのさあー。」
「ほらぁ~。ね?那由!!」
「うーん…じゃあコレでよくね?」
「あ、ちょっとぉ。今適当に選んだでしょ!!」
「でも、愛樹に黒、似合うかも…紫よりいいわ。」
「でしょ?あたし天才~!!」
あたしたちはいっつもこんな感じ。
真剣なようで真剣じゃない。けどお互いのことはちゃんと分かってる。
だからこそ楽しくて、一緒にいられるんだ。