eternal Lovers
「朝ごはんの人?」
ヤバいっ。思わずいつもの呼び名で言ってしまった…
もう、今更慌てても仕方ないから、ほんとのこと言って、さっさと茉実たち探さなきゃ!!
「あ、すいません!いつも朝、お弁当買って行かれるんで…つい…」
「あはは、そういえば俺、毎朝君の働いてるコンビニでお弁当買ってるもんね。」
「いつもありがとうございます~!!じゃあ、あたし友達探さなきゃいけないんで!!ほんとすいませんでしたっ。」
「あっ、待って!!」
「え、まだ何か?」
「いや、あの…この人混みじゃ友達なかなか見つからないと思うよ。
境内のほう、人少ないからそこで待ち合わせしたら?」
あたしは朝ごはんの人と一緒に人ごみを掻き分けながら境内に向かった。
て言うか…あたし、バイト先の常連客と言えど、何で見ず知らずの人と一緒に歩いてんの?
もう…なんではぐれちゃったかなあ…
「いさわさん…だったよね。」
「え?何で名前知ってるんですか?」
「だって、毎日行くもの、名札に書いてあるじゃない。」
「あ…そっか…。」
「下の名前、なんて言うの?あ、ちなみに俺、津川爽太って言います。」
「華奈美です。伊澤華奈美って言います!」
「華奈美ちゃんかー。可愛い名前だね。」