Kiss of a shock ~涙と~
まさか


俺は鼻で笑って答えた。


「あんたに気を許したら足元見られておしまいだろ。」


「言ってくれますねぇ。」


このタヌキ親父。


また少しでもボッタクロウって考えてんな。


「んで、どうする?」


男の手元にある七宝焼の器を見遣り言った。


「そうだなぁ・・・。ん、あれ。」


「また、ごまかそうたって―。」
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