Kiss of a shock ~涙と~
「あ、ああ…、っけ、健二さんっ!」


甘い声に熱い吐息を漏らして女が喘ぐ。


彼は、微笑み女の髪を撫でたり、首筋に口づける。


こんな光景を見ることには、もう、慣れた。


最初は、ありえない、ついていけないと、そう感じたけれど…。


連れ込む女が毎回違うことにも、些細な愛情もなく女を抱く彼には、誰にも見せない闇がある。


その闇を、私にだけは見せてくれるー。


だから、身体だけを与えるための女たちを羨むことなどない。


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