Kiss of a shock ~涙と~
手帳を見て、明日のスケジュールを確認していると、女が高い呻き声を上げた。


それで顔を上げる。


健二と目が合い、微笑んで問いかけた。


「終わりました?」


「うん、ごめんね、待たせて。」


「いいえ。」


健二は女から身体を離して、下着とズボンを整えながら言った。


「何か飲む?」


もう、彼の意識にそこにいる女の事など微塵もないと分かる。


「珈琲で良いですか?私が入れます。」
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