Kiss of a shock ~涙と~
万理香は、ほぼ眠れない夜を過ごし、朝を迎えていた。


目の前には、あの封筒がある。


それと、携帯電話。


結局、これをどうするべきか・・・


分かっているけれど、覚悟ができない。


健二が、会社に融資してくれるなら、間違いなく社長は助かるし


万理香の肩代わりをしてくれた借金の返済に、このお金を充てることもできる。


万理香が


健二に、バージンを捧げれば・・・だ。


そりゃ、今更この年になって


いつか王子様と、なんてバカみたいなことは思っても考えてもいなかったけれど


だからといって・・・
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