Kiss of a shock ~涙と~
くすぐるような笑い声に、そこにいるのが陣内ではないとすぐに気付いた。


まさか―


と、いうか間違いない。


「へぇ、一応意識してくれてるんだ?」


「け、・・・んじ、くん・・・!」


思わず言葉がたどたどしくなって、同時に何故だか顔が熱くなった。


自ら吐露した恥ずかしさに続ける言葉を失っていると、先に健二が口を開いた。


「受け取ってくれる気になった?」


「う、受け取れないよ!決まってるでしょ。」


ハッとして答えると、健二はまた含み笑った。


「どうして?」


「どうしてって・・・。」
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