Kiss of a shock ~涙と~
「そうか・・・。」


直人はそう呟くように言って、目を伏せた。


何だろう、何?


何か、考えてるみたいだけど、何?


まさか、私をスキだとか?


そんな感じ・・・?


でも、期待しても良いのかな・・・何も気にしてない女の子にこんなに親切にはしないよね?


きっと。


その続きの言葉を楽しみに、待っていたのに、直人は、すっくと立ち上がると何も言わずに奥の部屋に消えた。


え?


と、困惑を隠しきれずに消えた直人との間を分かつ襖を見つめる。


何か取りに行ったんだろうか?


それとも―、何か用事を思い出して・・・?


「えっと・・・」


呟いて、それから周囲を見回した。


あ!


あのドレスが綺麗に畳んで置いてある。


それから―。


万理香は真っ赤になって、その上のものを引っつかんだ。


万理香の・・・ショーツとブラ。


おそろいで真っ白なレースと薔薇の柄が入ってる。


これも洗濯されたってわけ?


やだぁぁぁぁ
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