Kiss of a shock ~涙と~
振り返った直人と目が合ったと思った。


それなのに、また背中を向けられると、ああ―もうどうしようもないくらい・・・


あの人が好きなんだって自覚した。


待ってよ・・・


体が震えて、溢れ出す。


「待ってよぉ!!」


万理香は叫んで、走り出した。


直人が立ち止まり、びっくりして振り返る。


その顔に胸がぎゅんと痛んだ。


迷惑だって、言われたって・・・


こんなに好きにさせたのは、そっちじゃない・・・!
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