Kiss of a shock ~涙と~
第11章 「第2の選択」
今朝、陣内からメールが届いた。


標的を発見。
のうのうと女と遊んでたわ。
健二さんに遠慮したなんてとんでもない。
ただの女ったらしだったみたいね。
こんなところまで追って来たのに、とんだ無駄足だったわ。


健二は頭をかいてメールを読み返した。


直人は昔からそうだった。


あの頃・・・たった8歳やそこらの子供の頃にでさえ、沢山の女子に囲まれていたし、正義感が強くてスポーツも得意だったから、男子からも人気者だった。


結局、あの頃と何も変わってないってことか・・・。


ありがとう
早く、帰っておいで


メールを返して隣に眠る若い女の寝顔を見遣った。


つまらない・・・な。


万理香と直人が相思相愛になった後に、万理香をいたぶってやろうと、そう思ってたのに、まったく的外れな結果になってしまった。


どうしようか・・・何か考えないとな。


そう思案して、ベッドから起き上がる。


名前も覚えていない女を残したまま、リビングに向かう。
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