Kiss of a shock ~涙と~
ようやく決心がついて、仕事に行く気になった頃、
もう、あの日から2週間が経っていた。
クビも覚悟して会社に電話すると、健二くんから話を聞かされていると言ってお咎めなしで復帰できることになった。
私としては、またひとつカリができてしまったというわけで・・・
心から不本意極まりないはなし。
けど、ここを辞めて、どこに行くのかってこともあり、本当はありがたい。
社長は、お礼なら健二くんに言うようにと言うから私は仕方なく次の休みに健二くんをたずねる事にした。
お礼に、食べなさそうなロールケーキを持って。
パパとママの仇なのかもしれない、尾山家の跡取りなんかと、何かを想像するだけでもありえないのに―、これ以上の関係を継続したくはない。
かといって、彼に謝礼なんか、それこそ無意味だろうしな・・・。
社長から教えてもらった健二くんの住んでいるというマンションの住所が書かれた紙を手に、万理香は顔を上げた。
もう、あの日から2週間が経っていた。
クビも覚悟して会社に電話すると、健二くんから話を聞かされていると言ってお咎めなしで復帰できることになった。
私としては、またひとつカリができてしまったというわけで・・・
心から不本意極まりないはなし。
けど、ここを辞めて、どこに行くのかってこともあり、本当はありがたい。
社長は、お礼なら健二くんに言うようにと言うから私は仕方なく次の休みに健二くんをたずねる事にした。
お礼に、食べなさそうなロールケーキを持って。
パパとママの仇なのかもしれない、尾山家の跡取りなんかと、何かを想像するだけでもありえないのに―、これ以上の関係を継続したくはない。
かといって、彼に謝礼なんか、それこそ無意味だろうしな・・・。
社長から教えてもらった健二くんの住んでいるというマンションの住所が書かれた紙を手に、万理香は顔を上げた。