Kiss of a shock ~涙と~
駆け出しそうに早足で逃げていく子兎ちゃんを見送りながら、陣内はくすくすと喉を鳴らして微笑んだ。


可愛いじゃない―


思いっきり・・・汚したくなる。。


ドアを閉めて、紙袋をテーブルに置いた。


直人さんと健二さんが兄弟・・・っていうこと、彼女は知ってるのかしら?


知っていて、健二さんに無理やり犯されるのも面白いし・・・


知らないで、健二さんに惹かれていって・・・セックスしてから知るっていうのも面白いわね。


どっちにしろ、あの子兎ちゃんは今度こそ、立ち直れないくらいズタズタに引き裂かれるはず。


そうなったら、「どっち」が、子兎ちゃんに手を差し伸べるのかしら。


「健二さん・・・そろそろ次のアクションの時間ですよ。」


小声で囁くと、ソファーの上で横たわっていた健二が顔だけこちらに向けた。
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