Kiss of a shock ~涙と~
はぁ―と、息をついて、万理香を見つめた。

マズイ・・・

あんまりにも・・・我慢できなくて、ついつい・・

万理香は完全にボーッとなっている。

「えっと・・・悪い。」

呟いて、万理香の身体を抱きしめた。

あれ・・?

腕を離そうと思ってるのに、おかしいな・。。



万理香の腕は、直人に応えるように力がこもった。

「私・・・好きです、すごく好き。直人さんが好きです。」

直人はくすっと、万理香の潤んだ目をみつめてくすぐるように笑った。

「何回言うんだよ。」

「何回だって・・・言います。」

ようやく、心が通じたんだから。

私、この人のことが本当に好きなんだなって、強烈に実感した。

だって、どうしようもないくらい・・・

好きなんだもん。

処女なのに、・・・こんなキスもはじめての超恋愛初心者なのに・・

恥ずかしい。。。

けど、・・・スケベな子だと思われたら・・・嫌だけど・・・

万理香は、おずおずと囁いた。

「直人さん・・・。」

「ん?」

このまま倒れてもおかしくはないほど、多分、私の心臓は超、猛スピードで動いている。

けど、ごくんと生唾を飲んで、瞳に映る直人に向かって続けた。

「私、・・・直人さんが、欲しいです。」
< 324 / 347 >

この作品をシェア

pagetop