紅色に染まる秘密の恋(休筆中)
「…嫌っ…離して下さい!!」
私は掴まれた腕を振り払おうとした。
しかし
『…ねえ、何でそんなに嫌がるの?
俺は何度も城咲さんの事が好きだって
言い続けてるのに。』
そう言って三木さんは
薄ら笑いを浮かべて私を見た。
「…すいませんけど、迷惑なんです!!
『私は好きな人がいますから
お付き合い出来ません。』って
何度もお断りしたじゃないですか!!」
そう、私は何度か
三木さんに交際を申し込まれていた。
この人の顔は
イケメンの部類に入るけど
女癖が悪いと評判で
以前にも、社内に彼女がいるのに
取引先の受付嬢と浮気をして
鉢合わせになったのを
別の社員から目撃されたとか
とにかくいい噂を聞かず
軽薄過ぎて嫌いなタイプだから
私は告白される度に断っているのに
『元カノとはとっくに縁が切れてるし
今の俺は君一筋だよ。』
と、一向に諦めて貰えず
顔を合わせる度に
しつこく誘われそうになり
いつも適当にかわして逃げていた。