紅色に染まる秘密の恋(休筆中)
ある日の午後のオフィスにて
『…おい!!城咲に坂口。
お前達ちょっと来い!!』
静かな課内にの課長の怒声が響いた。
「…はっ、はい。」
『はい。』
私と同期入社の坂口君は
慌てて作業の手を止めて
自分の席から立ち上がると
急いで課長のデスクの前に駆けつけた。
……また失敗しちゃったのかなぁ。
まだどこか間違えてしまったのかな。
何度も見直したのに…。
チラリと横を見ると
坂口君は隣で俯いて
私以上にビクビクしながら
課長の言葉を待っていた。
同期入社の坂口君は
外見も内面も軟弱タイプの眼鏡男子で
私より年上の26歳なのに
まだ大学生でも通用するような雰囲気で
実際に良く間違えられると
本人も認めている。
そんな私と坂口君に周囲の人達は
キーボードを打ちながらも
パソコン画面からチラリと
またか…。と言いたげな視線だけを
私達に向けていた。