紅色に染まる秘密の恋(休筆中)
河瀬さんの言葉に課長は
『そうか…。』
と、ポツリと呟いた後
『…なら…そうだな。
悪いが河瀬とさくらさんに
今回は甘えるとするか…。
じゃあ城咲、そうして貰え。
そうと決まれば
正面玄関までは俺が連れて行く。』
と、私の荷物を奪うようにして
片手に持つと
『…城咲、正面まで行くぞ。』
と、私の肘を引っ張って歩き始めた。
「…あっ、あの…課長…ちょっ!!
私は一人でも……。」
恥ずかしさと申し訳なさのあまり
課長から離れたくて
『歩けます。』と言いたいのに
『…いいから黙ってろ!!』
そう一喝されて何も言えなくなり
「……はい、すいません。」
そう素直に黙った私は
そのまま課長に引っ張られたまま
河瀬さんと3人でエレベーターに乗り
正面玄関まで向かう事となった。