紅色に染まる秘密の恋(休筆中)
『…振られてもいいから
雅也さんに告白しなかった事を
当時は凄く後悔してたんだ…。』
そう話すさくらさんはその後
長年の夢だった看護師になり
総合病院の病棟勤務を経て
3年前からM製薬から近い
産婦人科クリニックの外来に
勤務しているとの事だった。
『…中学生の時に
生徒会室で雅也さんに
『看護師になるのが私の夢です。』
って話した時に
『…へぇ…良い夢だな。
河瀬ならきっと優しい看護師に
なれると思うから頑張れよ。』
って言ってくれたのが嬉しくて
私は絶対に頑張ってなるんだって
そう決意して看護の道に進んだの。
いつかまたどこかで会えた時に
堂々と胸を張って
雅也さんに報告したかったから。』
そう話すさくらさんに
『…ああ、その話覚えてる。』
前を見ながら河瀬さんは
さくらさんの話に相槌を打つと
『ふふっ。』
と、さくらさんは嬉しそうに微笑んだ。