紅色に染まる秘密の恋(休筆中)
☆公に出来ない秘密の恩人さんです。
***
部屋に着いてバッグを置いた私は
真っ先に洗面所へ向かった。
ハンドソープで手や腕を良く洗うと
大急ぎでキッチンへ向かい
魚を冷凍庫から取り出すと
アルミホイルを敷いたグリル網に
魚を置いてセットして点火した。
その間にスーツをかけて
ラフな服装へと着替えを済ませ
エプロンをつけて再びキッチンへ戻ると
魚が焼け始める匂いがしてきた。
今のうちにお味噌汁も作ろうかな…。
後はほうれん草の胡麻和えなら
すぐ出来るかな…。
チラリと壁の時計を見ると
いつもよりだいぶん遅い時間。
《りとさん》は毎晩帰宅が遅いし
私が一人で先にテレビを見ながら
食べている日も珍しくはないけど
急がないと…。
水を入れたお鍋に
天然だしパックを入れて点火し
小分けしておいた油揚げとネギと
わかめを入れたその時…。
……ピンポーン…ピンポーン。
インターホンが2回鳴った。