紅色に染まる秘密の恋(休筆中)
…えっ?まさか。
急いでドアモニターで確認すると
そこにはスーツ姿の男性が映っていた。
「……わっ!!」
思わず変な声が出てしまった。
映っていたのは《りとさん》だった。
『…今日は早い。』
私はポツリと呟いた。
しかし
このマンションの契約者は彼だから
契約者本人の帰宅が
早かろうが遅かろうが
一緒に住まわせて貰っている私には
どうこう言う権利はない。
…でも…どうしよう。
今日はまだ
焼魚とお味噌汁しか出来てない…。
…あっ、それに…しまった!!
私は思い出した。
それは私が
彼に帰宅した事をまだメールで
知らせていなかった事だった。
約束している訳ではないけれど
普段の私は帰宅後に
一言メールで知らせるようにしていた。
しかし今日に限って
私はメールをまだしていなかった。
…完全に頭から抜けて忘れていた。