紅色に染まる秘密の恋(休筆中)

すると

『…城咲ちゃん…頑張れよ。
ここにいる奴らも
あの“鬼ピアス”のカミナリを
経験してきてるからそんな凹むな。
城咲ちゃんはもう一度落ち着いて
良く考えて修正さえすれば
OKして貰えるから確実に進歩してる。』

凹んでいた私に

小金澤先輩が慰めの言葉をかけてくれた。

「…あっ、ありがとうございます。」

私に少し笑顔が戻った。


『…そうそう、その笑顔だよ。
わからなかったら遠慮なく
先輩の俺に聞けよ。
忙しくてもチェックくらいしてやるし。
それにウチの管理職達は
別の部署から異動してる異端児ながら
今の地位に辿り着いてるんだから
相当の孤独や風当たりはキツイはずだ。
それに比べりゃ城咲ちゃんは
誰かに聞けるだけマシだよ。
まっ、今ここにいると
周囲の目が辛いだろうから
コーヒーでも飲みに行って来いよ。
で、一息ついてから戻って来て
案を考え直せ。』

そう言って小金澤先輩は

近くの喫煙室に向かう為に

私に手をヒラヒラさせながら

扉を開けてオフィスを出て行った。

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