極道に愛された、氷と炎の女の物語。(仮)
車から降りた私たちは私の家に入る。
鍵を開けて、生活感のない部屋に剛を通す。
「琴葉。ちゃんと食べてたか?ちゃんと寝れてたか?」
心配性の剛。
「ちゃんと食べてた。寝るときはいつも隣に誰かいたから大丈夫。眠れたよ。」
私が正直に言うと、剛さんは…
「やっぱり、一人暮らしなんてさせるんじゃなかった。」
こんな言葉を…。
剛になら言える。
この人は受け止めてくれる。
「ねぇ、剛。私の、昔話聞いてくれる?」
正直不安。
「ああ、」
でも、優しい声が私を安心させた。