極道に愛された、氷と炎の女の物語。(仮)
お母さんはこの小さい手で私を守ってくれた。
こんなにボロボロな手になっても、私を守り続けてくれた。
こんなに細くなるまで働いてくれた…。
そう思うと、また涙が出た。
すると、お母さんの暖かい手が私の涙を拭った。
「琴葉…強い子になりなさい。大好きな人を守れるように…」
「何言ってるの、死んじゃうみたいじゃん。まだ、お母さんには生きてもらわないと……恩返しができないじゃん…。」
そう言うと、お母さんは笑った。
「琴葉は笑顔が似合う……ねぇ、最期に笑って…」
何言ってるの……