極道に愛された、氷と炎の女の物語。(仮)





張見世に出てすぐ指名された。





「陽炎。初仕事だ。行って来なさい。」




番頭さんが言う。





静かに目を開け、立った。





客は部屋で待っている。




その部屋まで、ゆっくり歩いて行った。




『金を稼いでこい』




そう言ったヤクザの声が頭に響く。




私は利用されてる。
なら、私もとことん相手を利用する。






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