極道に愛された、氷と炎の女の物語。(仮)
それから、私の悪阻はだんだんと軽くなっていった。
でも、やっぱり料理は出来なかった。
生の野菜の匂いや、ご飯の炊けた匂い。
ご飯を作る時間帯はキッチンに立つのも困難だった。
うどんや小さいおにぎりなど、少ない量しかなかったのに私のお腹の中の赤ちゃんはすくすくと育っている。
最近、下腹がポッコリ出てきた。
撫でるたびに大きくなっている気がして、ずっと撫でたり。
私の中でこの子の存在はかけがえのない物となっていた。
妊娠12周目(4ヶ月)。