極道に愛された、氷と炎の女の物語。(仮)
「今日は二人でゆっくりしなさい。」
千夏さんに言われた。
私は着物のお礼をして部屋を出た。
「荷物、俺が持つ。」
「ありがとう。」
前より歩く速さが遅い私。
そんな私の歩幅にも合わせてくれて、剛が隣にいるんだ。
そう思ってとても安心した。
リムジンに乗る。
リムジンの中では何も話さなかった。
これは組長としての威厳??
とか思ったり、でもマンションに入るといきなり抱きしめられた。
「なあ、男か?女か?」
剛ったら、気が早い。
「まだ、わかんないよ。分かるようになっても聞かないつもり。」
「そっか…あ、予定日はどんくらいだ?」
「聞いてないけど、計算したら7月くらいかな?」
「よっしゃ!それまでに帰ってくるな!」
ニカッて笑った剛。
その言葉で安心できた反面、とても不安だった…