極道に愛された、氷と炎の女の物語。(仮)
彼女はずっとこの気持ちに気づいて欲しかった。
本当の自分を見て欲しかった。
大きな幸せなどなくていい、小さな小さな願い。
そんな願いも叶わなかった。
鳥籠の中の彼女。
彼女の中の鳥籠に「本当の自分」を隠して、彼女はその存在を長く押し殺していた。
今は、性欲処理の道具。
彼女の値段は高い。
その分の対価は払っている。
彼女自身の体で……。
行為の前と行為中の彼女は全くの別物。
まるで、氷と炎の様に違う。