極道に愛された、氷と炎の女の物語。(仮)
大森組
私は、吉原を出たあとリムジンと思われる長い車に乗った。
どんどん、吉原の門が小さくなっていく。
ずっと見ていた。
車が曲がってしまったため、吉原は見えなくなってしまった。
前に向き直ると大森剛と目が合う。
逸らすのも変だと思い、私からは目をそらさなかった。
「大森組に着いたら、お前はどうする?」
どうするって…?
「俺の家に住むか?それとも一人で暮らすか?」
そういうことか…。
「はい。これ以上は迷惑をお掛けするわけにはいきませんので、一人で暮らします…。」