純愛リハビリ中

それでもその時に嫌だと思わなかったのは、本城がチャラいタイプに見えなかったからかもしれない。
穏やかで優しそうで、お酒が入っていたのもあって、すぐに自然と打ち解けていた。


「なんで連絡くれないのかなと思って。メールしても全然返事がこないし。あの夜、ホテルで俺……なにか嫌われるようなことした?」


結局その夜、私は本城に誘われるままにホテルに行った。
今となっては、その場の空気に流されてしまったのがいけなかったと思っている。


「すみませんが、私にはもう電話もメールもしないでください。今日会ったらそれをはっきり伝えようと思っていました」

「え、どうして?……」

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