純愛リハビリ中

「重森と“どこか”行くくらいなら、仕方なく飲み会に出る。でもすぐに帰るからね。私、明日デートだから遅くなりたくない」

「え? 俺というものがありながら、明日男とデート?!」

「そう、デートなんですよ。ていうか、アンタと私はなんの関係もないんだから、誤解されるようなこと間違っても言わないで!」


私がビシっと指をさして言い切ると、重森はケラケラと笑っていた。


結局あのあと、きちんと戸羽さんから丁寧なメールが来て、土曜日の待ち合わせの時間と場所を決めた。
そのデートが明日に迫っていたのだ。

バーで私が提案したように、一緒にランチをしてあちこちブラブラするだけのデートだけれど、戸羽さんはそれでも全然かまわないらしい。


気が進まない中、仕事を終えて史香と共に飲み会が行われる居酒屋に赴くと、本日の主役である時枝さんはまだ来ていないようだった。

斗夜もいなかったけれど、ここ最近ふたりは行動を共にしているのだからそれも当然だ。

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