純愛リハビリ中
プライドを傷つけられたのかもしれないが、今の本城はみっともなくて情けない。
こんな男だったのかと、あらためて本性がわかると心底ガッカリとした。
お酒が入っていたとはいえ、誘われるままにフラっとホテルについて行った私も私だ。
「もう、それでいいから。私のことは忘れて」
ヤリ逃げでもなんでもいい。
落ち着かせようと思って言ったのだけど、この男には逆効果だったようだ。
「はぁ? 」という言葉と共に、敵意のこもった視線で思い切りギロリと睨まれた。
「俺を振るのか?!」
「本城さんは、都合よく私と不倫したいだけ。目を醒ましてよ。私を好きじゃないでしょう?」
言い争いはしたくなかったので静かなトーンで伝えたのだけれど、本城の目がカッと見開いたのがわかった。